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「死と向き合う」そして映画「おくりびと」

「昨日ね〜四谷を歩いていたら、デーケンさんに会ったのよ!久しぶりだったから、懐かしくってお互いに走り寄って抱きついちゃったわ〜」

誰だろうデーケンさんって…時々母は唐突に話を振る。
ようやく私の疑問に気付いた母。
「あれ?知らなかったっけ。有名な人なのよ〜日本に「死生学」という概念を定着させた第一人者。死生学っていうのはね、聞いたことないかぁ。『いかによく生き、良き死を迎えるか』ということを学際的に考えることなの」

戦後長らく「死」をタブー視してきた日本で、『命に限りがあることを見つめてこそ生が輝く』つまり「死」について考えることは生きることの尊さに気付くことだと説いてきたのが、アルフォンス・デーケンさんだったのでした。

これは『葉隠れ』という武士の心得を語った
「あしたに道を聞かば、ゆうべに死すとも可なり」
つまり、覚悟を持って(より良く・納得して)生きれば死も恐れることはないという武士道の心と同じなんですね。
私たちのご先祖は、1日1日を大切に生きていたようです。
安穏な時代を生きる私たちが忘れそうになったことを思い出させてくれた「死生学」でした。

そして「死」つながりといいましょうか…
上映されて2ヶ月を過ぎた「おくりびと」を観てきました。
主人公は遺体を棺に納める「納棺師」。
常に死とともにあるこの職業があることを、私は知りませんでした。
「納棺」といっても、ただ棺に納めるだけではなく、
「おくりびと」の中でのそれは、残された者が大切な人との別れを納得し、今までありがとう、と「おくりだす」心の準備をさせてあげること、そのように感じました。

あっという間にストーリーに引き込まれ、笑ったり泣いたりしながらも、会場中が納棺の世界に浸っていました。
それにしても主演の本木さん映じる納棺師の、荘厳で美しい所作にはエンド・タイトルまで目が離せず。チェロの腕前にも驚きましたが…日本が誇る素晴らしい俳優さんの一人ですね。
もしかしてシブかぎ隊の頃から虎視眈々と標準を合わせていたんだろうか…

映画「おくりびと」は観終わった後も、あたたかいものがじんわり心の中に残る…いい映画でありました。

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